株式会社、NPO法人、組合等の法人をつくりたい
行政書士は株式会社、NPO法人、医療法人、社会福祉法人、学校法人、組合等といった法人の設立手続とその代理(登記申請手続を除く)及び事業運営の支援を行います。また、行政書士は行政書士用の電子証明書を使用し、電子定款の作成代理業務を行うことが法務省より認められています(平成17年法務省告示第292号)。
なお、電子文書による会社定款には印紙代が不要となります。
会計記帳等を依頼したい
行政書士は会計記帳業務等を通じ、中小、個人企業等の経営効率の改善のお手伝いをいたします。
また、融資申込や各種助成金、補助金等の申請手続も支援いたします。
会社の定款を変更したい
機関設計のご相談や以下の定款変更に必要な議事録、変更後の定款も作成します。
①株券発行の廃止
②取締役会設置会社の廃止
③監査役設置会社の廃止
④役員の任期延長 等
国・自治体等の中小企業支援制度を活用したい
行政書士は、契約書や社内外の規程文書等の作成から、官公署への書類作成業務や許認可手続に至る業務等を通じて、依頼者の求めに応じ、事業関連法令の側面から経営・事業活動全般について助言、提案を行っており、いわゆるコンサルティングの一面を有しています。
また、近年は、事業承継・事業再生支援や知的資産経営の導入、公的融資申込、補助金・助成金申請など、企業の経営・事業活動全般に関わる助言や提案も行っていますので、国・自治体の中小企業施策に根差した中小企業支援制度を活用した場合も、是非、行政書士にご相談ください。企業の経営・事業に関するアドバイザーとして事業者の悩みにお答えいたします。
行政書士が行う主な中小企業支援業務
①起業・創業支援
行政書士は、役所に提出する許認可等の申請書類の作成や提出を通して、会社(法人)設立や新規事業の立ち上げをサポートしていますが、その他、起業・創業直後に事業者がぶつかる悩みに関して、経営に関するアドバイス等を行ったり契約書や規程文書の作成等を行ったりしています。また、創業時の融資・借入の相談や補助金を受けるための支援も行っています。
②知的資産経営導入支援 、同報告書の作成支援
「知的資産」とは、企業の経営理念、人材、技術、ノウハウ、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド等の財務データには表れない資産のことをいいます。
これら知的資産を自社の競争力の源泉として認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて持続的な収益獲得につなげる経営のことを「知的資産経営」といいます。
外からは見えにくい企業の強み(知的資産)をアピールするため、「知的資産経営報告書」の公表が近年進んでおり、行政書士は中小企業の知的資産経営を外部専門家として支援しています。
③事業承継支援
事業承継というと、贈与税や相続税の関係から、税理士を思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、事業承継には税金対策以外にも様々な要素が複雑に絡み合っており、特に、貸金業、風俗営業、運送業など、許認可が不可欠な事業を行っている場合の事業承継には、行政書士の知見が欠かせません。
親族間での後継者の選び方に始まって、M&A仲介、資金調達、許認可引継ぎ等、行政書士は他士業者等と連携して、地域の中小企業の事業承継をお手伝いしています。
また、事業承継に際して、許認可や法務でお困りのときは、最寄りの行政書士にお声がけください。
④経営革新計画・経営力向上計画策定支援
会社が新事業活動に取り組み、経営の相当程度の向上を図ることを目的に策定する中期的計画書「経営革新計画」は、現状の課題や目標が明確になるなどの効果が期待できるほか、国や都道府県に計画が承認されると政府系金融機関による低金利の融資や、補助金申請における優遇措置など様々な政府支援策の対象となります。また、人材育成、コスト管理といったマネジメント体制の改善や、設備投資など会社の経営力を向上させることを目的に策定する「経営力向上計画」も税制や金融支援等の支援を受けることが可能です。
行政書士は、このような政府の中小企業支援政策に役立つ「経営革新計画」や「経営力向上計画」の策定支援も行っています。
⑤企業再生・経営改善計画策定支援
会社が倒産状況に陥ったとき、赤字状況のある事業の見直し・不採算事業の切捨てを行う以外にも、銀行融資のリスケジュールを行ったり、経費削減、人員整理などを行ったりする必要があります。
この際、経営の安定化を図るためにも実現可能性が高い抜本的な経営改善計画の策定が必要です。行政書士はこのような企業再生やそれに伴う経営改善計画の策定支援を行っています。
⑥農商工連携事業計画・地域資源活用事業計画策定支援
会社や農林漁業者が一次、二次及び三次の産業の壁を越えて有機的に連携し、互いが有する強みを発揮して新商品の開発や販路開拓を促進することを目的に策定する「農商工連携事業計画」や、地域の会社・事業者が共通して活用することができる地域産業資源(農林水産物、生産技術、観光資源)を活用した商品開発・生産、サービスの提供、需要の開拓等を目的として策定する「地域資源活用計画」などの策定支援、その他、関連補助金申請を通して、行政書士は農商工のみならず、商店街、ソーシャルビジネス、地域コミュニティなど幅広い支援を行っています。
「行政書士が行う中小企業小規模事業者支援業務のご案内(パンフレット)」(PDF) < 「ソーシャルビジネスのすすめ(パンフレット)」(PDF)
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「法人・企業支援 」に関するQ&A
会社法の施行で設立手続きはどう変わったの?
“起業の促進”が改正の目的の一つでもあり、会社の設立がとても容易になりました。
主なポイントは、次のとおりです。
- 最低資本金が無くなりました。法改正前は、株式会社であれば1000万円、有限会社は300万円の資本金が必要でしたが、会社法ではそのような制限が無くなりました。
そのため、資本金が1円でも会社ができるようになりました。(定款認証費用、登録免許税は別途必要になります) - 類似商号の規制が無くなりました。これまでは、同一市町村区内で同じ名前で同じ事業内容の会社を作ることはできませんでしたが、この規制が撤廃されました。
ただし、全く同じ場所に同じ名前の会社があると混乱するため、同じ本店所在地に同じ名前の会社を作ることはできません。また、たとえ会社法では登記が可能でも、その他の法律(不正競争防止法や商標法など)に触れるような会社名を付けると、個別法による違反を問われたり、損害賠償請求を受けることがありますのでご注意ください。 - 銀行の保管証明が不要になりました。これまでは、出資金を銀行に預け、払込金保管証明書を出してもらう必要がありました。この証明書がなければ登記申請ができず、また、証明書の発行に費用がかかりました。しかし、会社法の下では、必ずしもこの証明書は必要ではなく、代表者の作成した「払い込みがあったことを証する書面」で代用が可能になりました。具体的には、払込をした明細部分の通帳コピーを使用しますので、費用や手間が省けます。
- 役員の数が少なくても設立できるようになりました。これまでは、株式会社には少なくとも取締役3人と監査役1人が必要でした。そのため、法改正前は株式会社を作るためだけに家族や知り合いに取締役に就任してもらうということが多くありました。しかし、会社法では取締役1人でも会社が設立できることになりましたので、このような名目上の取締役に就任してもらう必要がなくなりました。他にも変更点はありますが、そのほとんどは上記のように会社の設立や運営をやり易くするための変更です。会社を設立しようとお考えの方は、お気軽に行政書士にご相談ください。
会社を設立するには、どんな手続きが必要なの?
会社の設立には、大きく分けて3つのステップがあります。
- まずは、「定款」を作ります。
「定款」とは、出資者が決めた会社ルール(基本的事項)です。実際に会社を運営していくのは取締役になりますので、その取締役が勝手なことをしないように、定款というルールを決めるわけです。会社法では、「定款自治の拡大」が図られ、従来にない自由な選択肢が可能になったのも特徴です。
詳しくは行政書士にご相談下さい。定款は、作成した後に公証役場にて認証を受けなければなりません。 認証を受けられる公証役場は、会社の本店を置く予定の都道府県にある役場でなければなりません。
行政書士は電子定款の作成ができます。電子定款を利用すると4万円の印紙代が不要です。 - 出資金を払い込みます。
定款の認証が終わると、次は出資金を払い込むことになります。具体的には各出資者が、発起人代表の個人名義の銀行口座に振り込んで行います。
出資者全員の振込みが終われば、その払い込みが記録された銀行通帳のコピーを用意して、代表取締役の証明と一緒に綴じて「払い込みがあったことを証する書面」という証明書を作成します。 - 設立登記をします。
本店所在地を管轄する法務局に設立の登記申請をした日が、会社の設立日になります。もし大安の日に設立したい希望がある場合には、その日を申請日として下さい。
会社を設立するにはいくらくらいの費用がかかるの?
最低限かかる費用は、以下のとおりです。
- 「定款の認証」に、9万数千円かかります。
内訳
・公証人の手数料に5万円
・定款に貼る印紙代に4万円
・定款の謄本発行手数料が1通につき千円前後 - 登記申請に、登録免許税が必要です。
税額は資本金の1000分の7ですが、これが15万円に満たない場合は、15万円。
定款認証を、電子定款を選択される場合、上記の印紙代4万円が不要になります。電子定款の作成をご希望される方は、電子定款対応の行政書士にご相談ください。
会社法の施行により、有限会社法が無くなったと聞きましたが、以前からあった有限会社はどうなるのでしょうか?
現在では新しい有限会社は作ることは出来ません。
しかし、今までの有限会社は経過措置により「特例有限会社」として存続し、以前の有限会社の規定が適用されます。
ただし、会社法上は株式会社とみなされます。
なお、簡単な手続きで株式会社に移行することも可能ですので、どちらを選んでも自由です。
これまであった合名会社・合資会社などはどうなるのですか?
新会社法の中では、合名会社・合資会社は、新しく出来た合同会社と共に「持分会社」としての位置付けになりました。
大きな変更としては、社員が一人でも会社が存続するようになったり(合名会社)、法人も無限責任社員になれるようになったり(合名会社・合資会社)、株式会社への組織変更が可能になった点などです。
LLCやLLPとは何でしょうか?
LLC(通称日本版LLC:Limited Liability Company)は、先述の「持分会社」の中の「合同会社」の事で、簡単に言うと合名会社の社員が有限責任になったようなものです。
また、LLP(Limited Liability Partnership)とは、「有限責任事業組合」の事で、これは新会社法の範囲ではありませんが、合同会社と比較すると解りやすいので、よく併記される事が多いようです。
この二つの共通点は、出資者が有限責任である、組織の内部規律が比較的自由に作れる、登記が必要、などです。
相違点としては、会社か組合か、存続期間を定める必要が無いか有るか、一人で出来るか二人以上必要か、そして最大の違いである会社に課税されるか構成員に課税されるか、などが挙げられます(下表参照)。
【LLCとLLPの対比】
- | LLC | LLP | (参)株式会社 |
---|---|---|---|
組織形態 | 法人 | 組合 | 法人 |
責任 | 有限責任 | 有限責任 | 有限責任 |
出資者 | 1名以上 | 2名以上 | 1名以上 |
定款認証 | 不要(作成は必要) | 不要(契約書を作成) | 必要 |
登記 | 必要 | 必要 | 必要 |
存続期間 | 定める必要なし | 定める必要あり | 定める必要なし |
課税 | 法人課税 | 構成員課税 | 法人課税 |
NPO法人とはどのようなものですか?
NPO(Non Profit Organization)法人とは、法的には「特定非営利活動法人」といいます。
あの阪神・淡路大震災以降の市民活動の高まりを契機に、市民団体にも簡易に法人格を与えようという機運が高まり、平成10年12月1日に施行された「特定非営利活動促進法」に基づく法人のことです。
NPO法人格を取得すると、どのようなメリットがありますか?
福祉、環境、まちづくりなどの様々な分野で、ボランティア活動等による社会貢献活動が活発化し、その重要性が認識されてきましたが、それらを行う民間の団体の多くは法人格を持たない任意団体として活動してきました。
そのため、事務所を借りたり、銀行口座を開設したり、不動産登記や電話の設置などの法律行為を団体名義で行うことができず、様々な不都合が生じていました。
そこで、この法律により法人格を得ることにより、これらの不都合が解消され、また、社会的信用も高まるため、行政や企業などの支援が得やすくなるなど、活動の幅を広げるのに有利となるでしょう。
どのような活動に対してもNPO法人格を得ることができますか?
NPO法人は、その法の趣旨から「特定非営利活動」として公益性の高い以下の17分野に活動範囲を限定しています。
- 保険、医療又は福祉の増進を図る活動
- 社会教育の推進を図る活動
- まちづくりの推進を図る活動
- 観光の振興を図る活動
- 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
- 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
- 環境の保全を図る活動
- 災害救援活動
- 地域安全活動
- 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
- 国際協力の活動
- 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
- 子どもの健全育成を図る活動
- 情報化社会の発展を図る活動
- 科学技術の振興を図る活動
- 経済活動の活性化を図る活動
- 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
- 消費者の保護を図る活動
- 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
- 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動
但し、これら20分野に直接該当しないとしても、活動の結果が上記のいずれかに貢献するようなものであれば、認められる可能性は充分にあるようです。
NPO法人となるにはどうすればいいですか?
法律に基づいてNPO法人となるには、次のような要件を満たすことが必要です。
- 特定非営利活動(活動範囲が上記の20分野)を行うことを主たる目的とすること
- 営利を目的としないものであること(利益を社員で分配しないこと)
- 社員の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと
- 役員のうち報酬を受ける者の数が、役員総数の3分の1以下であること
- 宗教活動や政治活動を主たる目的とするものでないこと
- 特定の公職者(候補者を含む)又は政党を推薦、支持、反対することを目的とするものでないこと
- 暴力団でないこと、暴力団又は暴力団の構成員等の統制の下にある団体でないこと
- 10人以上の社員を有するものであること(うち理事3人以上、監事1人以上を含む)
また、所定の設立手続(申請)から所轄庁(都道府県知事等)の認定等の決定を受けるまでに要する期間は、申請書の受理後4ヶ月以内とされています(内閣府国民生活局)。
その他、設立手続の詳しい内容については、内閣府のホームページ又はお近くの行政書士にお尋ねください。
あたらしい社団・財団法人制度の概要を教えてください。
いわゆる公益法人制度改革といわれる制度改正によって、従来の公益法人や中間法人などの制度を一本化した上で、法人格の取得と公益性を切り離しました。
その結果、剰余金の分配を目的としない社団・財団であれば、公益性の有無にかかわらず法人格の取得を認め(これを一般社団・財団法人といいます)たうえで、従来の公益法人のように公益を目的とする団体に対しては別途公益性の認定手続を経て税優遇を受けることが可能(公益社団・財団法人といいます)という制度になっています。
こうした各種団体の活動の促進、対外的な地位の向上という観点から、平成14年4月1日施行の「中間法人法」により、法人化の道が開かれましたが、現在では新制度に移行しております。
一般社団・財団法人とはどのようなものですか?
一般社団・財団法人とは、剰余金の分配を目的としない社団(財団)について、その行う事業の公益性の有無にかかわらず、準則主義(登記)により簡便に法人格を取得することができることとするものであり、平成20年12月1日より設立できるようになったものです。
一般社団法人は、公益性の有無は問われないので、公益も営利を目的としない団体、例えばマンションの管理組合、同窓会、PTAなどが登記によって法人格を得られるようになります。
この一般社団・財団法人は、従来の中間法人の役割を受け継ぐものとなっています。
行政書士はどのように中小企業支援に関わっているのですか?
行政書士はこれまでも、社内外の規程や契約書面の作成から、官公署への書類作成業務や許認可手続きに至る業務等を通じて、中小企業を支援する役割を担ってきました。
これら従来型の行政手続きに加えて、近年は、事業承継・事業再生支援や知的資産経営の導入、公的融資申込、補助金・助成金申請など、企業の経営・事業活動全般に関わる助言や提案を行うことも、行政書士の重要な業務になっています。
外部機関との協力関係も平成24年3月には、日本行政書士会連合会と日本政策金融公庫が中小企業等支援に関する連携の覚書を締結し、両者が中小企業等向け相談会の開催等において日頃から連携し、中小企業等の抱える金融・財務の問題や行政手続きなどの問題に対し、総合的な解決方法を提案できる体制づくりを進めることで合意しました。
企業の創業期、成長期、円熟期、それぞれのステージで、また、事業承継や事業再生などの複雑な問題に対しても、行政書士がお手伝いします。お気軽にご相談ください。
事業承継について行政書士はどのようなサポートを行っているのでしょうか?
事業承継というと、贈与税や相続税の関係から、税理士さんを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、事業承継には税金対策以外にもさまざまな要素が複雑にからみあっており、特に、貸金業、風俗営業、運送業など、許認可が不可欠な事業を行っている場合の事業承継には、行政書士の知見が欠かせません。
親族間での後継者の選び方に始まって、M&A仲介、資金調達、許認可引継ぎ等、行政書士は、他士業者等と連携して、地域の中小企業の事業承継をお手伝いしています。事業承継に際して、許認可や法務でお困りのときは、最寄りの行政書士にお声がけください。